アルコール依存症とは

アルコール依存症とは、一言でいえば、進行性で死に至る病です。
まさかと思われる方もいると思いますが、日本人の平均寿命は82歳になろうとしているのに、アルコール依存症者の平均寿命は約51歳です。
その差が30歳もあることから、いかに危険な病気であるかが伺われます。

<アルコール依存症の形成>
 1.つきあいなどで、たまに適正な量(機会的飲酒)を飲んでいたつもりなのに、
 2.そのうち毎日晩酌(習慣的飲酒)をするようになり、
 3.どんどん酒量が増え(耐性の増加)
 4.飲まないとイライラする、落ちつかないようになる・・・(精神依存)
 5.最後には、お酒の切れ際に、手指や体の振るえ、幻覚、せん妄などの離脱症状が出現(身体依存)

 この段階までくると、たいていは身体を壊したり、社会的な地位・信用を失う等、社会生活が困難になり、最悪の場合は生命の危機を迎えることになります。
 進行性の病気ですから、習慣的に飲酒が始まる前に、耐性が増加する前に、何らかの手当てをすることが望ましいのはいうまでもありません。
進行すればするほど、回復は困難になって行きます。

<アルコール依存症の症状>
飲んで暴れたり、不明なことを口走ったりすることは、ある意味では当たり前のことなのです。
アルコール依存症でない人にも、ときには見られることです。
アルコール依存症の症状は、お酒の切れ際、または完全に切れた(シラフの)ときに現れるものなのです。
すなわち酔っているときが病気なのではなく、シラフのときが病気なのです。
お酒の切れ際に現れる身体的、精神的症状を離脱症状といいます。

主な離脱症状に、
 1.手足がスムースに動かない
 2.手足のふるえ
 3.発汗(とくに寝汗)
 4.寝つかれない、眠れないなどの睡眠障害
 5.嘔気、嘔吐、下痢などの消化器症状
 6.心悸亢進、高血圧などの循環器障害
 7.イライラ、落ち着かない、不安等の精神症状
 8.体温上昇、寒む気等

さらに、進行してくると、
意識がもうろうとしてくる(意識障害)、小動物・虫などが見える(幻視)、音楽・もの音・人の声が聞こえてくる(幻聴)、けいれん発作を起こしたり、錯乱状態に陥るようになります。

上記の症状は、人によって出現の仕方はさまざまですが、すべてのアルコール依存症者に、共通する症状は、渇酒(クレービング)と呼ばれる、強迫的な飲酒欲求です。

例えば私の場合
お酒をやめようと固い決意をして、何度も断酒を試みるのですが、長くもって2ヶ月、早いときには数日で、また再飲酒してしまいました。

何度もスリップ(再飲酒)を繰り返すたびに、
「何で、飲んだんだろう?」自問自答しても答えは出てきませんでした。
「何で、飲んだんだ?」人に問い詰められても、答えようがありませんでした。
なかば開き直って、「好きで飲んだんじゃない。」
「飲まなくちゃいられなくて飲んだんだ!」と、叫ぶしかありませんでした。

自分でも、飲んじゃいけないことはわかっているのに、飲酒欲求が湧いてきたら終わり、アルコールの魔力から逃れることはできませんでした。
結局は、意志が弱いから・・。努力が足りないから・・。と
自分を責め続け、自分を傷つけて病気を重くするだけでした。

今でも答えは出ていませんが、少し分かったことがあります。
傷つき痛んだ心がアルコールを欲する。
今、飲まなければ生命の危機が訪れる・・異常な感覚に襲われました。
そんなときに再飲酒に走っていました。
言い訳っぽく聞こえるかも知れませんが、決して飲みたくて飲んだのではなく、飲む必要があって飲んだ・・というのが実感です。
もちろん本当は、お酒を飲まなくても命をとられるはずもなく、むしろ飲み続けるほうが危険なのに・・それなのに、強い飲酒欲求が湧き、飲んじゃいけないと分かっているのに飲んでしまう。
だから、病気と言うんでしょうね。

この強迫的な飲酒欲求が、消えればアルコール依存症が治ったと勘違いしている人もいますが、むしろアルコール依存症の治療は始まったばかりです。
でも、飲酒欲求が収まれば、その後の治療・回復が楽になることは間違いありません。

アルコール依存症は病気ですから、「もう2度とのまないぞ!」と いったような強い意志、固い意志だけではどうにもなるものではありません。

正しく病気を理解し、無理せず・気楽な気持ちで立ち向かうことが、大事じゃないでしょうか・・!?
「もう飲まないぞ!」と決めたら、治療・断酒会へ通うことから始まるのです。

リハビリ・就労支援施設

NPO法人 宮城県断酒会

〒980-0821
宮城県仙台市青葉区春日町4-1

TEL. 022-214-1870
FAX. 022-738-7181
Mail.miyagidansyu@yahoo.co.jp